出展者情報

河北潟湖沼研究所

干拓による改変を経験した石川県河北潟地域の環境改善の取り組みを紹介します。失われた物質循環と水循環を再構築し、潟という里湖と砂丘という里山を持つ河北潟地域の新たな価値を創造する取り組みである「すずめ野菜」事業、水辺の開発が進む中での人と水辺との関係を修復する取り組みである「地域協働米」事業、河北潟における生物多様性を保全するために編纂された「河北潟レッドデータブック」等に関わる展示を行います。

出展内容の分類

  • 生物多様性
  • コンサルティング
  • 研究・学術成果発表
  • 環境配慮・エコ活動
  • ネットワーク

企業情報

担当部署 事務局
住所 〒929-0342
石川県 河北郡津幡町北中条ナ9-9
電話番号 076-288-5803
e-mail info@kahokugata.sakura.ne.jp
URL http://kahokugata.sakura.ne.jp
英文社名 Kahokugata Lake Institute

環境に配慮しているポイント

  • 製造過程で使用する素材を改善
  • 使用時に低公害・低エミッション
  • 廃棄時における廃棄物量を削減
  • 環境情報を表示した製品・サービス
農業と生活のコラボレーションを進め地域協働による環境保全を目指しています
市民協働の米づくりでの稲刈り風景(稲束リレーによる稲架干し)
農家との協働によるネオニコフリーエリアの拡大のための「生きもの元気米」

事業内容

石川県河北潟の水生植物の多様性の減少の傾向は著しく、とくに最近10年間では、潟周辺水路における外来種のチクゴスズメノヒエとホテイアオイの侵入と顕著な拡大により、水域の閉塞と在来水生植物の急激な衰退が確認されている。そこで、河北潟湖沼研究所は、市民参加による外来種除去と水辺保全に取り組んでいる。
その一つは、ホテイアオイの発生を初期段階で抑える監視活動である。これは春先にホテイアオイの越冬個体の確認調査を行い、見つけた場合は大増殖する前に除去する活動である。数名でわずか1日の活動でホテイアオイの大量発生を防ぐことができる。次に、チクゴスズメノヒエの選択的除去の活動である。この活動は2005年から毎年実施され、年間延べ100名程度が参加する活動が継続されている。また、我々が直接関与している活動だけでなく、地域の住民団体が自主的に取り組む例も出てきた。このように市民や行政の参加のもとで、除去活動が繰り返しおこなわれるようになり、外来種の繁茂が押さえられ、アサザが保全されている水路もある。
市民参加による水辺管理の利点として、選択的除去ができ生態機能の修復技術として有効性が高いということがある。また作業に市民が直接に取り組むことで、水辺への関心が高まることが考えられる。こうした経験が水辺への関心と結びつくことによって、将来の水辺保全の活動がさらに拡大する可能性がある。
次に、河北潟湖沼研究所は、農家との連携による環境保全を進めている。河北潟は金沢市近郊に位置しているものの、農家の高齢化は著しく、高齢者がひとりで農業を続けているという状況も見られる。河北潟周辺の人口は増加傾向にあるものの、農業へ関わる人口だけを見たら、著しい「過疎化」現象が起こっている。農家への聞き取り調査の中で、地域から孤立する高齢農家の実態が見えてきた。一方、委託により集中的に一部の専業農家の耕作面積が増加傾向にあり、きめ細かい農地管理が不可能となってきている。そのため水路や圃場まわりの荒廃が目立ってきている。河北潟地域の重要な構成要素である農地の保全が必要であるが、これまで外来植物の除去活動等により農家との連携が続けられてきたものの、それ以外の広がりは弱い。
そこで我々は新しい事業として、市民から広く参加者を募集し、できるだけ機械を使わない無農薬栽培による稲作の取り組みと、野生生物の重要な生息空間である水路の保全活動を進めている。水路の共同管理に市民が参加することにより、本来地域の生物多様性を支えてきた伝統的な農業経営を、都市近郊の河北潟地域で実現できる可能性がある。現在活動を実施している場所は、河北潟地域のかつての水郷のおもかげを残す土水路に接する圃場である。こうした水郷のおもかげの保全にもつながる事業である。
第3に、低湿地と砂丘という異なる地形要素を隣り合わせで持つ地域であるという河北潟地域の特長を活かして、循環型地域をつくるモデル事業を実施している。富栄養化した水域で繁茂する外来植物は、砂丘地では繁茂しないために、肥料としての活用が外来種の拡散をもたらさない形で行うことができる。また、砂丘地で使用された河北潟の潅漑用水が濾過され、浸透水として河北潟に流れ込むことにより、水質の浄化がもたらされる可能性が考えられる。それぞれの地形をうまく利用し、お互いを補完するような地域的な循環を作り出すことにより、問題の解決を図っている。
我々は、市民参加のもとで刈り取った河北潟の外来植物を使って農作物の栽培を行い、栽培した農作物を販売するモデル事業を行っている。河北潟に近い砂丘地の海に面した圃場において、刈り取った外来植物の堆肥化実験を実施してきたが、2010年に民間からの助成を受け粉砕機を導入し、高度発酵による完全堆肥化に成功した。堆肥を活用する農業を推進する必要から、河北潟に隣接する内灘砂丘において、農作物の栽培を行い、すずめ野菜と名付け販売を開始している。
この事業をきっかけに、地域産業全体を循環型、環境保全型に転換することで、水質悪化によって消失の危機にある、いくつかの種の存続につながることが期待されている。

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